スキーブーツチューンナップ職人の
ボウリングシューズとの出会い

 
SYROでは、いろんな技術を駆使してインソールとボウリングシューズを制作・加工しています。そのベースとなっているのは、長年にわたるスキーブーツチューンの経験です。スキーブーツとインソール・チューンナップの歴史は古く、かつては医療用ギプスの延長線上の固定用具として用いられていたインソールをスポーツに流用した最初がスキーと言われており、その後ゴルフで使われ、さらに様々なスポーツに普及していきました。
 
スキーの世界では、非常にシビアなブーツ調整が行われています。センターリングといって、足の運動機能軸とブーツのセンターラインを合わせた状態で足がぴったり収まるように、内部を削ったり、200°C近い高温でプラスチックを変形させる加工、パッドを当てて隙間を埋めるなどの、<フィッティング>という領域に加え、ブーツ~スキーを介して雪面との力のやりとり(運動)がスマートに行われるように骨格や筋肉の付き方などに合わせて、フレックスやトーションの調整を行い、前傾角、脛の角度、足元の角度などを0.5度以下の単位で計測し、加工・調整していく<チューンナップ>という領域まであります。

 そのような細かい世界に身を置いていたSYROにとって、ボウリングシューズとの出会いは衝撃的で、ある意味で「運命」を感じさせるものでした。スキーだけでなく、ゴルフやサッカー、バレーにバスケにホッケー、フィギュアスケート、自転車、珍しいところではバレエのトゥシューズまで、ほぼすべてのスポーツシューズで、ハイレベルな選手たちのニーズに応えてきたSYROですが、はじめて訪れてくれたプロボウラーが持ってきた<プロモデル>のボウリングシューズは、その特殊性が故の問題点が散見され、「なんとかしたい魂」に火がついたのでした。

明確なテーマと、
実現のための3つのアプローチ

 
SYROのインソールメイク、シューズ・ブーツチューンナップには明確なテーマがあります。それは、

「運動効率を上げてパフォーマンスを高める」

というもの。足の歪み、使用している靴やインソールとのマッチングエラー、ミスチョイスなど運動効率を悪化させる要因を排除し、スポーツシーンにおいては、「成績の向上」を、一般的な使用においては「痛みや疲労の軽減・解消、快適な運動の実現」を目指しています。
 
このテーマの実現には、3領域からのアプローチ(仕事)が不可欠です。

 力学やバイオメカニクス的観点からの<考察>

運動により生じる力や作用などの力学的な考察と、身体の動きや反応などバイメカ的な観点からの考察

足部・身体・フットウェアの<評価>

各種測定、フットプリントや3Dスキャンなどによる客観的情報、触診など様々な情報収集から現在の状態を把握し評価する

適正な素材選びと加工(造形)の<技術>

使用する靴の構造や強度等の把握とアジャストのための加工方法の模索及び適切な加工(創造) 

 そのチューンナップは、そのインソールは、
力学的・バイメカ的考察、足や靴の評価をフィードバックし、
問題を解決するための加工が適切に行われているか─。

 
これがSYROのチューンワークにおける指針です。

 そのチューンナップは、そのインソールは、
力学的・バイメカ的考察、
足や靴の評価をフィードバックし、
問題を解決するための加工が適切に行われているか─。

 
これがSYROのチューンワークにおける指針です。